気付いたんだ、なぜ迷うか。
地図がないからじゃない。
おれにないのは目的地なんだ。
竹本裕太/ハチミツとクローバー
この言葉、ずるいくらいに心をえぐってきました。
迷っている理由を、ずっと勘違いしていた気がします。
選択肢が多すぎるからとか、正解が見えないからとか、そんなふうに“地図のせい”にして安心していました。
でも本当は違いますよね。
ただ、自分がどこに行きたいのか分からなかっただけ。
そう気づいた瞬間、言い訳が全部消えて、逃げ場がなくなる感じがします。
でも同時に、ほんの少しだけ前が開ける感覚もあります。
だって、目的地は「与えられるもの」ではありません。
自分で決めていいものだから。
このセリフが刺さるのは、“何かに迷っている途中の人”だけじゃないと思います。
むしろ、なんとなく進んでいるつもりの人ほど、後からじわじわ効いてくるんじゃないのかな~って思います。
ちゃんと、自分で選んでる?
それとも、流されてるだけ?
そんな問いを、静かに、でも確実に突きつけてきます。
『ハチミツとクローバー』って、やさしい作品なのに、ときどきこうやって容赦なく核心を突いてくるから油断できません。
でもだからこそ、この言葉に出会えたこと自体が、少しだけ救いだと思います。
まだ、どこにだって行けるってことだから。



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